【第二弾】オルタナティブ教育の魅力とは!?〜個人を認めるイエナプラン〜

イエナプランは通常の教育スタイルと比べて何が違うのでしょうか?

前回のオルタナティブ教育の魅力とは!?個人を認めるイエナプランに続き、今回はイエナプランの主な特徴をご紹介していきたいと思います!

目次

マルチエイジの根幹グループ

日本の学校の多くは、年齢ごとにクラスを分けていますよね。それに対し、異年齢混合の根幹グループ(英語ではファミリー・グループとも言う)によってクラス編成をするというのがイエナプランの最も大きな特徴の一つです。

通常、3つの年齢のグループ(4-6歳児グループ、6-9歳児グループ、9-12歳児グループ)から構成され、子どもたちは3年間のうちに年少・年中・年長の三つの立場を経験しながら過ごし、それを繰り返しながら小学校を卒業します。

これによって、家族間の兄弟関係のように年齢による立場の違いを体験でき、年長児が年下の子の世話をするといった関係性が個のリーダーシップ育成にも繋がります

また、同じ年齢でクラスを分けると、「できる子」「できない子」が固定化されることで、自己効力感が阻害される恐れもあるため、個人を認めるイエナプランとマルチエイジの根幹グループはとても相性がよいと言えるでしょう。

異年齢での学びがリーダーシップを育みます(写真はイメージです)

リビングルームとしての教室

担任の先生は一方的に教えるという立場ではなく、「グループリーダー」としてファシリテーションをする立場というのも、従来の学校とは大きく違う点です。

子どもたちが多くの時間を過ごす教室はリビングルームとみなされ、その内装も、グループリーダーと子どもたちが相談し合って決めていきます。共同で作業をする場として、教室の中心には作業テーブルが置かれることが多く、教室の中の机などの家具は子どもたちが動かしやすい軽い材質を使い、グループリーダーと子どもたちがいつでもサークルを作って話し合いができるようにしてあります

ここでは、学校は子ども・教員・保護者から成る「共同体」なのです。なんだか家族みたいですよね。だから、教育活動の中に保護者が参加することも勧められ、保護者も積極的にかかわっていきます。それは、日本のPTAとは明らかに違う価値を出しているように思います。

教室はリビングルーム(写真はイメージです)

科目によらない時間割と循環する4つの活動

私が小学生の頃、母親に「明日の準備は済んだの?」と言われ、“時間割”を見ながらランドセルに教科書やノートを入れたものです。ところが、イエナプランでは教科ごとの時間割はありません!

学校での活動は、会話・遊び・仕事(学習)・催しという4つの基本活動を循環的に行います

会話はグループリーダーと子どもたちがサークルと作って行うもの。遊びは企画されたもの、自由遊びなど様々な形態が用いられます。仕事(学習)は、課題を意識してそれを達成するための活動で、個別に行う自立学習と共同学習の2種類があります。催しは、週のはじめの会、週の終りの会、特別の年中行事、教員や子どもの誕生日などで、喜怒哀楽の感情を共有して学校における共同体意識を育てることに目的が置かれています。この4つの活動を循環的に行うために時間割は教科ごとではなく、4つの活動のリズミックな交替をもとにして作られるのです。

ワールドオリエンテーション

ワールドワイドオリエンテーションというと難しく聞こえますが、これは総合学習の形態を意味します。「社会」や「理科」という区別なく、労働、消費、持続可能性といった経済、我々の住む地球の環境や地形、1年の行事、技術、コミュニケーション、他者との共生、自らの人生についての学びを深めます。

その際、テーマである対象物に対する子どもの「問いかけ」を学習の出発点とし、自分たちがあげた問いを整理して、それに対する答え探しの手順を話し合い、計画して学習を進める、というプロセスになります。グループリーダーはファシリテーターの役割を果たしながらかかわっていくのです。

インクルーシブ教育

インクルーシブな教育を目指し、子どもたちの集団を実社会の反映としてとらえて構成しようとしています。そのため、ハンディキャップを持つ子どもの入学を積極的に認め、健常児と障がい児がともに学ぶという環境が整えられています。

▼イエナプランでは、子どもたちがお互いを尊重しながら主体的に学んでいる姿が印象的です。

個人を認めるイエナプラン

このようにイエナプランは「個」を認めて、それぞれの個性を育てる教育であることがわかります。

学びのスタイルだって本来は人それぞれのはずですよね。例えば、一人で黙々と机に向かって勉強するのが好きな子もいれば、仲間と一緒に問題を出し合ったりして勉強するほうが身につくという子もいます。時間帯だって、朝のほうが集中して勉強できるという子もいれば、夜のほうが落ち着くという子もいるかもしれません。

子どもは本来、奇想天外な発想をするイノベーティブな存在です。にもかかわらず、今の日本の教育現場では画一的なティーチング手法がとられることが多く、それによって子どもたちに同調圧力が働き、イノベーションが起きずにいるのはもったいない気がしてなりません。イエナプランのようなオルタナティブ教育は、これからの教育の選択肢の一つになるかもしれませんね。

日本イエナプラン教育協会